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世界を変える人たち:末吉竹二郎さんとセヴァン・スズキとビル・ドレイトン


日曜日, 11月 25, 2007

greenz.jpというメディアの仕事をしてしると毎日いろんな情報を耳にし、いろんなエコスゴイ人たちの話を聞くけど、つい最近、「世界を変える」ステキな3人に出逢ったので、紹介します。

「お金の流れが銀行のあり方を変えて経済の仕組みを変えて、世界を変えていく」と言ったUNEP金融イニシアティブ特別顧問の末吉竹二郎さん

「1人の人間として、ただただ幸せな生活がしたい。そのために、私は、私にできることをして世界を変えていきたい」と言った「リオサミットの伝説のスピーチ」のセヴァン・スズキ

「社会のあらゆる問題を解決するためには、その根本やシステムを見直すことが重要だ。1人ひとりの意識と行為によって世界は変えることができ、みんながチェンジメーカーだ。」といった、アショカ財団創設者のビル・ドレイトン

3人に共通していたのは、持続可能な社会の実現に向けて「わくわく感」をもって楽しく活動をしているところ。

まず一人目。末吉竹二郎さん。TBS系「みのもんたの朝ズバッ!」で、ソフトな語り口とカジュアルな服装でお馴染みのコメンテーター。三菱銀行ニューヨーク支店長、同行取締役、などのスーパーキャリアを経て、現在は、国連環境計画・金融イニシアチブ(UNEP FI)特別顧問に就任。環境問題の解決のために、国際的に金融機関の取り組みを先導している末吉さん。アースデイ東京2008の公開勉強会、Earth Day School第1回目の講師として、お話をするというので、聞いてきた。

私たちが何気なく銀行や郵便局に預けているお金。単に金庫の中で眠っているわけではなく、銀行や郵便局は、そのお金を企業や政府に貸している。例えば、銀行は、私たちが預けたお金で、日本の国債を買っている。日本の政府は、それで得たお金を元に、アメリカの国債を買っている。イラク戦争では、アメリカの国債とアメリカ国民の税金がたくさん使われた。(ちなみに、2007年のイラク戦争におけるアメリカの軍需費は、なんと4560億兆ドル。日本円にして、50兆円!)つまり、私たちのお金も、間接的にではあるけど、イラク戦争に使われたということ。知らない間に、戦争を支援していたということ。しかし、いま、そのお金の使われ方が、少し変わってきているようだ。多くの金融機関が、CSRの一環として、環境や社会に配慮した企業やNPO、事業へお金を融資しようと取り組みを始めている。海外では、こうした未来を創る金融の流れを「ソーシャルファイナンス」といい、欧米諸国を中心に拡がりを見せているそうだ。例えば、シティバンクでは、環境イニシアティブの一環として、「熱帯雨林を破壊するプロジェクトに融資をしない」と表明していたり、気候変動を最小限に留めるプロジェクトを支援するために、ゴールドマンサックスやメリルリンチも参加表明をしている。でも、末吉さん曰く、「残念ながら、日本の銀行の貸与は400兆円あるけど、そのうち環境に配慮した事業への投資は、1兆円のみ。これまで、全てのビジネスの判断基準は、儲かること、お金が最優先に考えられてきたが、これからはそうはいかない。
金融機関は、(融資をして)経済発展に貢献することと同じぐらい、環境問題に取り組み、また、(皮肉にも経済発展のおかでげ広がる)格差問題、貧困問題の撲滅もはかっていく社会的責任がある、というトレレンマにあり、そのバランスが問われている。」とか。お金の流れが変われば、経済の仕組みがかわり、社会が変わり、世界が変わる。末吉さんのお話は、とってもわかりやすく、面白かった。最近、「有害連鎖」という本を出版され、ここでも面白い視点でお金の流れや世の中の仕組みが描かれていますのでオススメです。

次に2人目。greenzでも紹介したが、国連環境計画・金融イニシアチブが設立された同じの年の1992年、リオデジャネイロの地球サミットで「伝説のスピーチ」をしたセヴァン・スズキ。ナマケモノ倶楽部主催のハチドリキャンペーンのゲストとして4年ぶりに来日したセヴァンは、持続可能な社会へシフトする楽しさとチャレンジについて、日本各地で精力的に講演を行った。そして、日本滞在最終日、ようやく時間のとれたセヴァンを訪ねに、宿泊先の銀座吉水へ向かった。

若干9歳でECO(Environment Children’s Organization)を立ち上げ、地元(バンクーバー、カナダ)の環境活動に取り組みはじめたセヴァン。12歳のとき、ブラジルで開催された「地球サミット」に自分たちで旅費を集めて参加し、最終日に行った6分間のスピーチは、「伝説のスピーチ」として世界中に紹介され、環境運動の象徴的存在となっている。そのため、セヴァンは、「青年環境活動家」とか、英語で言う“Activist”という堅くてなんだかハードコアな印象の肩書きがついてまわるけど(実際、そういわれることで、歯がゆい思いもしたり、いろいろプレッシャーもあったようだが)、素顔のセヴァンは、とってもチャーミングな女の子でした。

「私はね、ただ、いろんな問題に感心のある一市民、一個人に過ぎないの。自分や自分の大切な人たちが住む社会を少しでもいい場所にしようと行動しているだけ。それに、そうやって何かアクションを起こして、サステイナブルに生きていくことって、ワクワクするし、クールだし、最高なことじゃない。みんな、いろんな問題が起きていることは知っていながら、自分には関係のないことだって片付けてしまうのは簡単だけど、もし、自分がその問題を引き起こしている直接の原因だって知ったら、嫌な気持ちにになるよね。誰だって、環境汚染に、実は自分が関係しているとは思いたくないし、低賃金の外国工場で生産された安価な商品を日本で買うことが、実は貧困問題に拍車をかけていて、実はそこに自分が関係しているとは思いたくないし・・・。だから、みんなもっと、意識をもって、サステナブルなライフスタイルにシフトしていく必要があると思うの。そういう意味で、この時代に生きる人は、意識の持ち方次第で価値観がかわって、行動がかわって、良くも悪くも「社会変革者」になれるってことをみんなもっと気付くべき。そういう意識があるかないかで、美しい世界はつくられるし、ワクワクする未来が作られていくと思うんだよね。私は、ただ一人の人間として幸せな生活がしたい。そのためには世界が持続可能でなくっちゃね。

持続可能で平和でハッピーな世界をつくっていくために、人々の意識を変えていく必要があると言ったセヴァン。まさに、greenzが言っていることと同じ!同じ未来を夢見てる!なんだかちょっと感動して、勇気をもらった。近い将来、「世界を変えるために」一緒にいい仕事ができそうです。セヴァンへのインタビュー全文は、近日公開予定。

そして、3人目。ビル・ドレイトン。1980年、社会起業家を発掘・支援するアショカ財団を設立し、これまでに福祉、教育、環境など多分野において60カ国1800人を超える社会起業家(任命された人は、「アショカフェロー」とよばれ、ブランド化され、世界的信用力がある)を支援し、世界的なネットワークを構築。昨年のノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス(グラミン銀行創業者)もその1人で、ユヌシ氏は、「素晴らしい理想に基づいた真にグローバルな組織だ」と賞賛している。ちなみに、このドレイトンさん、クリントン前米国大統領が「ノーベル平和賞にノミネートしたい人」として名を挙げるほど、人格的にも功績的にも超VIPな人だ。そんな彼が、五井平和財団主催のイベントでスピーチをするというので、講演前に30分だけ時間をもらってインタビューをしてきた。

念のため言っておくが、アショカ財団ははじめから資金が潤沢にある金持ち財団ではない。設立から6年目までは資金が全く集まらず、個人からの寄付で賄っていたほどだ。そんな苦労話もインタビューで聞いてきた。しかし、ロジカルな思考と卓越したコンサルティングスキルで、フェローを見つけてきては、「社会がこんなによくなる活動をしているこんな人に、アナタのお金を投資しませんか?」と、金持ちや、金をもっている企業にもちかけた。社会に対してお金を出して貢献したい人がいて、社会を変えるために活動している社会起業家がいる。これをつなげたのが、アショカの事業というわけだ。アショカの理念、概要についてはこちらがわかりやすくまとまっています。

インタビューのくわしい内容は後日伝えるとして、アショカ財団より10,000倍ぐらい小規模であるが、同じように「社会変革者、社会企業家をメディアという立場でつなげて、世界を変える人たちのグローバルコミュニティをつくりたい」と掲げるgreenzにとって、アショカ財団のビジョン、戦略はとても参考になるものだったし、聞きたいことが山ほどあった。その中で、興味深いこととして、現在日本にはまだアショカフェローが発掘されていないので、「その対象になりうる人はいますか?」と聞いたところ、「誰か知ってる?」と逆に聞かれてしまった・・・。となれば、やっぱりgreenz で、日本でアショカフェローになり得る人を探して、その人の活動を世界中に紹介することが、日本でのアントレプレナーシップを育むためにも、メディアとしては重要な役割かもしれない。ちなみに、アショカフェローにノミネートされる要件としては、①それは新しいアイディアか、②その人はクリエイティブか、③その人は起業家精神があるか、④倫理は存在するか、⑤そのアイディアの社会的インパクトはどうか。他の場所にも波及可能なのか、といった査定項目がああり、ノミネートされたあとも活動がしっかりモニタリングされ、社会にどれだけインパクトを与えたか、どれだけ社会を変えたか、定性的に、定量的に5年後に評価される。ので、当たり前だが、ハードルはかなり高い。ドレイトンさんは、1泊2日の強行スケジュールで講演の後は、空港へ直行とのことだった。アメリカに帰国してからも聞き足りかなかった分は、引き続きメールで回答してくれる、というなんとも嬉しいお言葉を頂いた。30分だけだったけど、「世界を変える」ために私たち一人ひとりができること、私たちの行動一つ一つが世界に影響を及ぼせるということ、そういう意味で誰もがチェンジメーカーになれる、ということを共有できたことは、とても光栄だった。(後日談:帰国したご本人から、超忙しいであろうに、ご丁寧に御礼の直筆お手紙を頂戴した!これには、びっくり&嬉しかったなー)

3人の話しを聞いて、「あー、なんだ世界を変えるって、やっぱりけっこう楽しいし、やればできそうじゃん」と楽観的に、スーパーポジティブに改めて思いました。だから、greenzというプラットフォームをもっともっと活用して、greenz として世界を変えるために果たすべき役割をコツコツと、でも迅速にやっていきたいと思います。

One Response to “世界を変える人たち:末吉竹二郎さんとセヴァン・スズキとビル・ドレイトン”


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